飲酒運転、大麻影響下での運転違反の罰則強化

カナダ政府は2018年10月に厳しい法規制のもと、全国で嗜好用マリファナ(大麻)を合法化しました。これに伴い、Impaired Driving / DUI – Driving Under the Influence (飲酒や薬物等の影響下での運転違反)の罰則が強化されることが国会で可決され、新しい罰則が2018年12月18日より発効となりました。

懲役最長5年→10年へ

刑法(Criminal Code)によるimpaired  driving の罰則が、これまでの懲役最長5年から10年となりました。

移民法(Immigration and Refugee Protection Act)の36条では、入国不可要件の一つとして、カナダ国内外で犯罪歴のある者について取り決められています。

36条2のCriminality (=犯罪行為)の項は、Foreign National (カナダ国籍者と永住者を除く全ての外国人)にのみに適用される条項ですが、36条1のSerious Criminality (=重犯罪)の項は、永住者(Permanent Resident)にも適用されます

今回のImpaired Driving 罰則の強化は、移民法自体の変更ではないものの、これまでは重犯罪に該当しなかったimpaired drivingによる違反が、刑法による罰則の変更により、今後は重犯罪として扱われるようになります。

大麻関連の犯罪

合法化されたものの、大麻の「生産」「配布」「販売」については、連邦政府、州政府によって規制されており、その範囲外で違法にこれらを行うことや、カナダの国境を越えて、大麻や大麻製品を持ち込み、持ち出しすることは犯罪行為となります。

大麻関連の犯罪は、懲役最長14年となっており、これも重犯罪に該当します。

永住権保持者、短期滞在者への影響

カナダ国内でimpaired driving や大麻関連の違反を犯した場合、罰金、刑事罰(刑事訴訟)、懲役刑を受けるのは、カナダ国籍者も、永住権保持者、短期滞在者も同じです。これらは刑法のもとに処遇が決められます。

今回の罰則強化ではこれに加え、移民法自体に変更はないものの、必然的に永住者と短期滞在者が、移民法のもとに、さらに厳しい処罰を受けることになります。またカナダ国内だけでなく、カナダ国外で同様の違反を犯した場合も、カナダの法律を基準に処遇が決められます。

永住者と短期滞在者が今回の罰則強化により受ける可能性のある処罰として

  • 永住権保持者は永住権を失い、国外退去命令を受ける
  • カナダ国内の短期滞在者(ビジター、スチューデント、ワーカー)はそのステータスを失い、国外退去を命令受ける
  • その後のビザ申請、カナダ入国ができなくなる

また、重犯罪を根拠として発行される国外退去命令については、永住権保持者であっても裁定機関への異議申し立ての権利 (appeal right) は与えられません。